MODづくり②~コイカツ!フォルダを理解する その2~


さて、その1では①リストファイルについて説明しましたが、引き続いてその2では②本体ファイルについて説明していきます。
ここらがいちばんMOD作成にあたってハードルが高いところだと思いますが、まずは自分がやりたいところだけわかればいいと思いますので、踏ん張りましょう。

いちおう説明に入る前にその1でも示したコイカツ!ファイルの構成を再掲しておきますので、何がなんだったっけ? となったら戻って確認してみてください。


なお前回に引き続き、今回も例として使う実際にxneが作ったMODの構成も載せておきます。

②本体ファイル

さて、本体ファイルという呼び方はxneが勝手にそう呼んでるだけですが、機能としては衣装に使われているメッシュ(3D上の衣装の形)やボーン、テクスチャなどなどを入れたAnimatorを格納している、まさに本体と呼ぶにふさわしいファイルです。

説明のためには実物を見てみるのがてっとり早いので、例としてxne_co_top_minichina.unity3dをSB3Utilityで読みこんでみましょう。

このタブにあるのがxne_co_top_minichina.unity3dの中身です。Animatorタブにあるp_o_top_minichinaその1で中身を見たxne_minichina.unity3dでMainDataとして指定していたAnimatorですね。
つまり①リストファイル②本体ファイルは主にここで繋がっています。

なお、_lowファイルは①リストファイルでの指定はありませんが、名前から自動で読みこまれてゲーム本編で使われる負荷を軽くする用のAnimatorなので、衣装MODを作るときは_lowファイルを改変しないと本編で裸だったりヘンな服を着てるように見えることになったりします。
逆に言えばスタジオやフリープレイなどしか考えないなら_lowファイルはなくてもよかったりしますが……それを知ったうえで作ったり作らなかったりするといいでしょう。

ここでさらにp_o_top_minichinaをダブルクリックして開いてみましょう。

するとEditors部になんだかよくわからないものがたくさん出てきてObject Treeとかいうタブが開きましたが、とりあえずxneが最小限必要だと思うところについて簡単に説明していきます。
まずはObject Tree内のMonoBehavior[ChaClothesComponent]をダブルクリックして開いてみましょう。

するとさらにわけのわからない画面が出てきますが、大切なのはこの画面内の設定でMonoBehavior[ChaClothesComponent]がメッシュの登録や色変えなど、いろんなことを制御しているということです。
このrendNormal01 vectorに登録されているメッシュがゲーム内で使われるため、メッシュの改変などをしたときに不具合が起きたらここの登録が抜けてないかを確認する必要があります。
またuseColorN01~03はその名のとおり色変えを可能にするか不可能にするか(キャラクタークリエイト画面で調整できるようにするかどうか)を0=不可、1=可で設定するため、比較的触れることが多い項目です。

ほかにもいろんな項目がありますが、MonoBehaviorだけに気をとられるわけにもいかないので、とりあえずMonoBehavior[Cha-ClothesComponent]はいろいろ設定してるだいじなやつということだけ知っておきましょう。

次にp_o_top_minichina内で赤で囲っていたo_aku_bot_aですが、ここの何が重要かといえばここに実際のメッシュが入っているからです。
メッシュの改変をするときはこの場所へ改変したメッシュをドラッグ&ドロップします。
実際にそのメッシュをSB3Utility上で見てみるために、直下に繋がっているSkinnedMesh-Rendererをクリックしてみましょう。
すると画面右端にメッシュが表示され、また隣のタブを「Mesh」にあわせると上のような画面になるはずです。
ここで大事なのは、ひとつめに上の赤枠内のExport OptionsのExportを押すことでゲーム内のメッシュが.fbxファイルで出力できるということ。
それからふたつめに、下の赤枠内でメッシュに割り当てるマテリアルを設定しているということです。
特にメッシュの改変(入れ替え)をするとマテリアルの割り当てが(none)となりますので、このタブで入れ替えのたびに割り当てを再設定するのを忘れないようにしましょう。

さて、Object Treeの説明が長くなってしまったので、他のタブのMesh/Material/Textureはできるだけ簡潔にいきましょう。

Meshタブについてですが、Animator内に含まれるメッシュを一覧することができ、クリックすることでメッシュを選択してマテリアルを含めいろいろいじれます。
特に個人的によく使うのは赤枠のGoto Frameで、ここをクリックすることでObject Treeでメッシュが入っているところ(=改変したメッシュをドラッグ&ドロップするところ)に飛ぶことができます。便利です。

MaterialタブはMeshタブと同じくAnimator内に含まれるマテリアルを一覧することができ、マテリアルについていろいろ設定できますが、慣れないうちはまず触ることのないところなので割愛します。
いちおう赤枠のShader Usedのところでシェーダーを変えたりできますが、基本的に触らないほうがいいです。

最後にTextureタブですが、他のタブと同じくAnimator内に含まれるテクスチャを一覧できるところです。具体的には赤枠内をいじることで名前を変えたり出力(Export)、置換(Replace)、追加(Add Image)、消去(Remove)などなどできます。
なお、それぞれのテクスチャの効果についてはよくまとめてくださっている先人の方がいるのでそちらを参照ください。

コイカツ改造/テクスチャ紹介(カエルchan氏のモーメント)

またそれぞれのテクスチャの効果については、消去して追加するとマテリアルとの関連づけを再設定する必要があるため、置換して名前を変更することを強くお勧めします。

これで②の本体ファイルについてもようやく終わり! と言いたいところではありますが、実はまだもうちょっとだけ続きます。
というのも、その1のxneminichina.unity3dでMainTexとColorMaskTexとして設定していたはずのcf_top_minichina_tcf_top_minichina_mcがここにはでてきていないからです!……いったいどうして?

実は、それらのMainTexとColorMaskTexはマテリアルと関連づけられていないため、左側のImgタブにはでてきますが、Textureタブには出てこないのです!

これらを編集するためには、中央のTextureタブを開いた状態で左側のImgタブ内のファイル名をダブルクリックすることで一時的にTextureタブ内に移動させ、それから名前を変えたり置換などなどをする必要があります。

上が実際にTextureタブ内に移動させたところで、あとは通常のテクスチャの扱いと同じです。


これで本当に②本体ファイルの説明は終わり! で、長々と書いてるほうも疲れてきたので、読んでるほうもかなりツラかったでしょう。

とはいえ、MODづくりにあたっていちばんたいへんなのがこの②本体ファイルいじりのため、ここさえ乗り越えればあとの③マスクファイル④サムネファイルは楽勝です。

というわけで、また長くなったのでここでいったん小休止して、③と④のファイルの説明についてはその3に続きます。

コメント

人気の投稿