MODづくり実践:おまけ~MODのsideloader化~


さて、その3までの説明で衣装MODの作り方について最低限はお伝えできたのではないかと思うのですが、実はひとつだけ触れてないことがありました……それはMODのsideloader化についてです。

なので今回は、MODのsideloader化の手順について説明していきます。
とはいえこれについては正直なところ、xne自身それらの作業がどのような意味をもっているのかまったく知らずにやっているところがあります。
ですから今回お伝えするのはあくまで最低限の手順ということで、より詳しく知りたい方は自分で調べてみてください。

そもそも、sideloaderMODってなに?

ふつうMODは基本的に、コイカツ!をインストールしたフォルダ内のabdataフォルダにリストファイル、本体ファイル、マスクファイルなど複数のファイルを追加することで衣装などを追加していきます(これらをhardMODと言います)。
それに対して一定の環境を整えると、abdataフォルダにファイルを追加しないでもabdataフォルダではなく専用のmodsフォルダに「~.zip」や「~.zipmod」という形式のひとつのファイルを置くことで衣装などを追加することができるようになります。

この「~.zip」「~.zipmod」というファイルがsideloaderMODと言われるもので、hardMODに比べて次の利点があります。

・abdataファイルを触らないので、ゲームを壊してしまう心配がない
・リストファイルのID重複による不具合が起きない(ようにされている)
・ひとつのMODがひとつのファイルになるので、追加や削除など管理がしやすい

一方で、sideloaderMODには次のような欠点もあります。

・使う前提としてBepInEx、BepisPluginsの導入が必要になる
・sideloaderMODが無圧縮じゃなかった場合、読み込み時に余分なメモリを使う

基本的には利点のほうが圧倒的に多いため、xneはMODをsideloader化することにしています。
それでは最低限の前提の説明はここまでにして、さっそく実際のMODを例に作業の手順を見ていきましょう。

なお、sideloaderMODが使える環境の整え方はすでに先人の方たちがあちこちで説明されているのでxneはあらためて説明しません。必要に応じてwikiなどを参照してみてください。


sideloaderMODのつくりかた

前置きがちょっと長くなりましたが、実はhardMODをsideloader化する手順はそうむずかしいものではなく、するべきことは次のとおりです。

1.リストファイルを「~.unity3d」形式から「~.csv」形式に変換する
2.マニフェストファイル(「manifest.xml」)を追加する
3.すべてのファイルを「~.zip」または「~.zipmod」形式に圧縮する

まずは1.から順に説明していきます。

1.リストファイルを「~.unity3d」形式から「~.csv」形式に変換する

この作業について、ボートネックTシャツの衣装MODを例に見てみましょう。
まずはボートネックTシャツの場合、リストファイルは「xne_tyastu01.unity3d」なので、これをSB3Utilityで開きます。
開いたら、TextAssetファイルをcsvファイルに変換するために、変換したいリストをダブルクリックして展開してから「Assets→Export」を選びます。

すると保存先が聞かれるので適当に選んでOKを押すと、指定した保存先に「~.TextAsset」という形式のファイルが出力されます。
このファイルの拡張子を「~.TextAsset」から「~.csv」に直接書き換えてメモ帳で開いてみましょう(今回は「xne_tyastu01.csv」とします)。

内容は出力前のリストと同じなのですが、これをsideloader用のcsvファイルとして使えるようにするために、まず各項目の間の空白(Tab)をコピーしたあと、「編集→置換」を選び、「空白(Tab)」→「,(半角コロン)」へとすべて置換します。

そして置換したあと、上から三行に以下の内容を追加します。

一行目:SB3Utilityでリストを開いたときにリスト名の横にある[]内の番号(今回は105)
二行目:0
三行目:適当なアドレス。あまり意味はないらしい?


はい、xneもびっくりするぐらい意味をわかってないのですが、とりあえずそうします。
これでsideloaderMOD内でリストファイルのかわりになるcsvファイルの完成です。

2.マニフェストファイル(「manifest.xml」)を追加する

次にマニフェストファイルの追加ですが、これは自分でいちからつくることもできますが、コイカツメモ様の配布しているZipStudioを使うことで圧縮後にかんたんに追加することができます。
そのため、先に3.の圧縮をしてしまいましょう。

3.ファイルを「~.zip」または「~.zipmod」形式に圧縮する

圧縮の仕方は使っている圧縮ソフトによって違うと思いますが、

①そのままコピー&ペーストしたらhardMODとして使えるよう、
 abdata以下のファイル構成を正しく置いたうえで
②1.でつくったcsvファイルをリストファイルと入れ替えて
③無圧縮のzip形式のファイルへと圧縮

してください。

再:2.マニフェストファイル(「manifest.xml」)を追加する

マニフェストファイル抜きのzipファイルが完成したら、ZipStudioを使ってそのファイルを開いてみてください(「File→Open」)。
すると左側にzipファイルの構成内容が、右側にいくつかのタブがでてきますので、Manifest Editorのタブを選んで各項目を埋めていきます。
なおGUIDという項目がその衣装を判別するための固有のIDになるため、違う衣装で同じものを使わないよう注意しましょう。
入力ができたら「File→Save」をすることで、マニフェストファイルを追加することができます。


ここまでの工程を終えたらまずは自分の環境で試してみて、特に問題がなければsideloader化は終了です。

ここまでの説明でもじゅうぶんに感じとれるでしょうが、xneはこのsideloader化についての仕組みを正直なところまったく理解していません。
それでも今まで特に問題なくsideloader化できているので、たぶん皆さんも同じようにできると思います。
ですのでもしもMODをつくることができたなら、せっかくなのでsideloader化することでより扱いやすくしてみることも検討してみてください。

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